自動車の技術革新に対応するため、各種技術研修会を実施し、整備技術の質的向上を図った。また、11月18日に第21回福岡県自動車整備技能競技大会を開催し、県下16支部32名の選手が日頃培われた実力と訓練の結果を発揮した。
(1)整備技術講習(実技試験免除)の実施
本教場及び各分教場で整備技術講習を行い、301名が受講した。なお、前年度に比べ実人員が159名減となった。
(2)一級整備士養成課程指導員講習会の実施
一般自動車整備士養成課程において指導員が不足しているため指導員講習会を12月15日、16日の2日間開催し13名が指導員資格を取得した。
(3)整備主任者技術研修の実施
自動車の技術革新等への対応を図るため、各支部ごとに振興会館や各事務所で延べ53回の研修を実施し、1,245名(平成23年度1,448名)が受講した。
学科研修の内容は、日産・リーフの電気自動車及びダイハツ・エコ・アイドルについて、また、実技研修は三菱・アイ・ミーブ、トヨタ・プリウス、日産・マーチの構造・点検・整備について研修を行った。
(4)整備主任者法令研修に対する協力
規制緩和の動向や改正車両法の概要及び省令の改正等を中心に、法令研修会を地区ごとに延べ19回実施し、4,058名が受講した。
(5)自動車検査員研修に対する協力
改正車両法の概要や指定整備事業の業務を中心に、各地区ごとに延べ17回実施し、3,613名が受講した。
(6)自動車検査員教習に対する受験対策勉強会の実施
自動車検査員資格を取得する教習申請者に対して受験対策勉強会を実施し、延べ340名が参加した。
なお、勉強会参加者の合格率は85.5%であった。
(7)自動車整備技能登録試験の実施(学科試験の筆記、一級の口述及び実技試験)
自動車整備技能登録試験の申請者数は2,268名で、平成23年度に比べると172名の減となった。
また、九州ブロックの一級小型自動車登録試験の口述試験、実技試験は当県で実施され、口述試験52名、実技試験21名が受験した。
(8)第21回自動車整備技能競技大会の実施
11月18日に第21回福岡県自動車整備技能競技大会を開催し、16支部が参加した。競技は各選手2名がエンジン担当とシャシ担当に分かれ「故障診断・アドバイザー」競技などそれぞれ3問ずつ取り組む方法で実施した。
また、今回の大会では車両をジャッキ・アップした状態から競技を行なうことや、他支部との合同チームでの参加ができるなど選手の負担軽減に配慮した内容で実施した。
優勝チームの粕屋支部は県代表として平成25年10月26日(土)東京
ビックサイトで開催される第19回
全日本自動車整備技能競技大会に
参加します。
(9)FAINESを活用した自動車故障相談窓口(技術情報の提供)の充実
FAINESの全面リニューアルに伴い、検索が大幅に向上したことから、自動車故障相談窓口の対応の充実を図った。なお、相談件数は14,760件であった。
(10)自動車整備技術者認定資格教習の実施
認定資格制度は、日整連が整備士及び整備工場の社会的評価を高めるために創設したも
ので、一級小型整備士取得者に対するコンサルタント認定資格教習( 6 時間)、二級整備
士に対するスーパーアドバイザー認定資格教習( 6 時間)を実施、一級小型整備士9 名(内
5 名が更新)がコンサルタント、二級整備士2 名(全員更新)がスーパーアドバイザー認
定資格を取得した。
なお、今年度までの累計はコンサルタント56名、スーパーアドバイザー33名となった。
(11)自動車整備士技能検定試験に対する協力
平成24年度は1,516名の受験申請があり、前年度(1,514名)に比べると2 名の増となった。
また、検定試験申請書の受付に対する協力を行った。
(12)自動車検査員教習に対する協力
福岡運輸支局主催の自動車検査員教習が年2 回実施され、それに伴い当会は受付業務、
実技講習に対する講師派遣及び教材等の協力を行った。なお、受講者は延べ461名であった。
(13)スキャンツール基本研修会の検討及び実施
日整連が企画した「スキャンツール活用事業場」認定制度の一環として、平成24年度は
基本研修会を開催し24名が受講した。
(14)外部診断器の貸出実施
近年は外部診断器がなければ自己診断及び点検整備が出来ない車両が増加していること
から、会員工場の利便性の向上のために、本部及び各地区事務所で診断器の貸し出しを実
施した。4 地区での貸し出しは93件であった。
(15)ハイブリッド整備士認定資格制度の拡充
認定資格制度が好評なことから平成24年度は1 コースの定員を20名とし、各地区A・
B・Cの3 コース(筑豊地区は2 コース)で実施した。
認定資格取得者 194名(平成23年度 216名)
また、平成25年度はこれまでの認定資格取得者約500名に対するレベルアップ講習会(プ
リウスPHV、フーガHV)を実施することを検討した。
(16)電気自動車の製作及びマニュアルの作成
電気自動車の構造・作動・今後の動向等についてこれまで調査研究を行なった結果をも
とに、平成24年度はコンバージョン電気自動車を製作した。
今後は製作した車両を使って各地で研修会を開催し電気自動車に対する情報や技術を広
く会員に提供する。